【「“生命の本質”から根本治療を考える」シリーズ第三弾:免疫とは何か? Part3 ホメオスタシス維持のための免疫 ~『免疫の意味論』から考える免疫の真の役割~】
国際免疫学会会長を務め、世界的な免疫学者として知られていた多田富雄東京大学名誉教授は、『免疫の意味論』(青土社;1993年)...
令和元年からの院長交代に伴い、今まで通院していただいていた患者さんや、これから通院していただく患者さんに、現院長の考えや当院での治療方針をもっと知ってもらいたいということで、院長自身がテーマを決めて記事にしています。特に漢方医学にまつわるミニ知識や、「衣・食・住」にまつわるライフスタイルの改善に役立つ知識などをこのブログでは公開していきます。
国際免疫学会会長を務め、世界的な免疫学者として知られていた多田富雄東京大学名誉教授は、『免疫の意味論』(青土社;1993年)...
ウイルスや細菌などの微生物に暴露された(と考えられる状況にいた)としても、感染症を発症する人としない人がいるのはなぜでしょうか?この違いを考える上で、当院が重視しているのが「宿主仮説(terrain theory)」です。すなわち、感染症など病気の発症は、「病原体」とされるウイルスや細菌の問題ではなく、「宿主」の体内環境の問題であるとする考え方です。ちなみにこの「宿主仮説」は、19世紀の生物学者であったアントワーヌ・ベシャンによって提唱されたと言う方もいるようです。しかし、実際に彼が提唱していたのは、「ミクロジーマ仮説」というもので、これは「細菌などの微生物は体内で(自然)発生する」という仮説です。ちなみに、ベシャンの「ミクロジーマ仮説」は、すでに様々な実験系で否定されている理論であり、「宿主仮説」とは別物と考えるべきです[290]。つまり、彼が「宿主仮説」の提唱者であるという主張は、厳密には間違いだと当院では考えています。
ウイルスや細菌などの微生物は、それだけで発症を決定する「十分条件」とは限らない
ここまで見てきたように、近年の生命科学の研究から明らかになってきたのは、生命現象の多くが遺伝子だけによって一方的に決めら...
しかし、ここで極めて重要な視点があります。それは、ミトコンドリアの働きは、これらの負荷だけで決まるわけではなく、それを受...
身体全体のミトコンドリアの糖のエネルギー代謝こそ、生命活動を支える根本であり、最重要であるということを述べてきました。逆...
甲状腺機能が低下すると、身体全体のミトコンドリアの糖のエネルギー代謝が低下してしまい、必要な速度でエネルギーを全身に供給しにくくなってしまいます。反対に、甲状腺機能が過剰になると、酸素消費や熱産生、活性酸素産生、組織の異化が過度に亢進するとされています。しかし、当院ではこの甲状腺機能が亢進することによって起こってくる(とされている)代謝変化などは、実際には甲状腺が障害され、甲状腺機能がむしろ低下していることによって起こっていることではないかと考えています。したがって、当院では甲状腺ホルモン系は、ミトコンドリアの活動を維持するために必要な、全身のエネルギー代謝における上位制御系として理解するべきであると考えており、「甲状腺機能低下」が、アトピーを含めた多くの慢性疾患においても大きな問題であると捉えています。
ミトコンドリアの役割は「エネルギー産生」だけではないことがわかってきました。細胞内のエネルギー状態を感知し、その情報を細胞全体へ伝え制御する司令塔や制御装置としての役割が、近年注目されています。
世界中をコロナ対策禍に陥れた張本人として米国議会を賑わせているアンソニー・ファウチの側近として、長年NIAID上級顧問を務め...
私たちが食事から摂取した糖(主にグルコース)は、まず細胞質で解糖系と呼ばれる反応によって分解され、ピルビン酸という物質へと変換されます。その後ピルビン酸はミトコンドリアのTCA回路(クエン酸回路)と呼ばれる代謝経路で段階的に分解され、その過程で電子を運ぶ分子(NADHやFADH₂)が生成されます。これらの分子が、電子をミトコンドリア内膜に存在する電子伝達系へと運びます。電子伝達系では、ミトコンドリア内膜を挟んでプロトン(H⁺)が移動し、膜の両側に電気化学的なエネルギー差、すなわち膜電位(プロトン勾配)が形成されます。この電位差を利用してATP合成酵素がATPを合成する仕組みを「酸化的リン酸化」と呼んでいます
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